エアライナー・コレクタブルショーを徹底解説
コレクタブルショーとは
エアライナー・コレクタブルショーとは、民間航空を趣味とする同好者の集まりです。エアライン関係のあらゆるグッズなどが売買・交換されるフリーマーケットのような交流の場。アメリカで最大のエアライナー・コレクタブルショーは2018年の今年、ワシントンD.C.で7月11日から14日まで開催されました。ワールド・エアライン・ヒストリカル・ソサイエティ(WAHS)が主催するエアライナーズ・インターナショナルは、1977年に第一回を実施して以来42回目の開催となり、毎年全米各都市を巡ります。欧州のフランクフルト、アムステルダムと共に世界三大コレクタブルショーとして知られており、世界中のエアラインファンが集います。
今年の開催場所は
今年のコンベンションの呼び名は「AI2018DCA」で、会場となったのはロナルド・レーガン・ナショナル空港(DCA)近くの「ダブルツリー・バイ・ヒルトンホテル・クリスタルシティ」でした。180以上のテーブルが2つのバンケットルームに広がり、航空機モデル、時刻表、メニューや絵葉書など印刷物、雑貨、食器などコレクションアイテムが並びます。
テーブルの紹介
気になったいくつかのコレクションテーブルを紹介しましょう。
機体の中で一番目立つ尾翼の部分をレプリカにして製作、販売している人がいます。
実際に参加しているのはアメリカン、デルタ、ユナイテッドの元ないしは現役客室乗務員が多く、そのコレクションを披露しています。ニューヨーク在住のコレクターでエルアル・イスラエル航空のグッズを中心にコレクションしているのはマービングさん。自らネット上にイスラエルエアラインミュージアムを展開しています。
フロンティア航空からアメリカン航空まで7つのエアラインの勤務経験を持つ客室乗務員の教官もいます。アメリカン航空に合併となる前のTWAトランスワールド航空時代の客室乗務員の制服を持ち込んでいました。
元パンアメリカン航空の客室乗務員はアイミーさん。自身の経験を綴った本を出版し、著作を販売しています。
このコンベンション15回目の常連です。ポールさんは、ホビーショップの社長。多くのモデルを販売していました。売れ筋は、アメリカのジェミニジェットです。アメリカ人には1/200のサイズがコレクションに一番合っています。
過去に日本市場で発売された製品を遠く離れたアメリカの地で発見するのもワクワクする出来事です。雑誌、タイムテーブルやプラモデルなどもあって、つい手に取ってみました。
ツアーに参加した
このイベントの特色は、ツアーが設定されていること。3種発売されていた中で、夜の実施で参加しやすいアメリカン航空ナイトメンテナンスツアーに申し込みました。22時過ぎに20人ほどがホテルからバンで出発。ロナルド・レーガン空港のアメリカン航空ラインメンテナンス格納庫に向かいます。整備中なのはエアバスA321。機体の周囲をぐるりと歩きながらの見学です。
改めてバンに乗り、夜のランプサイドへ。スポットで夜間整備中のボーイング737‐800と別のA321機のコックピットや客室も入れて2時間半じっくり見学できてなんと参加費は10ドルでした。
スポッティングもできる
空港の近くで開催なので、空港までシャトルバスで簡単にアクセスできます。
1926年開設初期の空港施設をそのまま使っているターミナルAで建物の素晴らしさを味わい、増築されたターミナルBCへ移動して、飛行機ウォッチオングしてみてはどうでしょう。エンブラエル、ボンバアルディアのリージョナルジェの大きさからエアバスA321までのクラスの旅客機がどんどん飛来します。
来年はアトランタで
年はアトランタのデルタフライトミュージアム内でのコレクタブルショー。退役したジャンボジェットが展示開始となったことで注目を浴びています。会社の業績が不振になった時、社員の寄付によって購入された機体「Spirit of Delta」と名付けられたボーイング767‐200型機の周りにテーブルが並びます。ミュージアムの展示物に囲まれて、自分の好きなエアラインのカテゴリーを見たり、買ったり、交換したりできるなんて夢のような時間です。2015年に同じこの場所で開催されたショーは大変好評で、来年は300以上のテーブル出展を目標としています。特別割引のある指定ホテルはルネッサンス・コンコースホテル。部屋のテラスからハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港の航空機離着陸が見えて、素晴らしい環境です。来年は、「AI2019ATL」に参加してみませんか。
三日間の参加費とお土産入りバッグ込みで60USドル。
自分のコレクションを売買・交換する人はテーブル費用として別途55USドル~が掛かります。